いつもありがとうございます。
突然ですが皆様は「ホームシアター」と聞いてどのような
イメージを想像されるでしょうか?

その規模はさまざまで、大掛かりなものの場合
大きなスクリーンにプロジェクター、フロントに
堂々と並ぶスピーカーに部屋の後ろや天井に設置された
サラウンドスピーカー…といったところでしょうか。


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中には映像はTVで音声は埋め込みスピーカーのみでスッキリ
という方もいらっしゃるかもしれません。
シンプルさでいえばサウンドバーという形もございます。
いずれにしても映像に何らかの「スピーカー」を組み合わせた
ものをイメージされる方がほとんどではないでしょうか。


それではサラウンドヘッドフォンをイメージされた方は
いらっしゃるでしょうか?


一般的に見れば少しマイナーな分野かもしれません。
実は映画やスポーツ観戦、そしてゲームまで楽しめる
「サラウンドヘッドフォン」
なかなか面白いことになってきております。

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Victor XP-EXT1 税抜参考価格¥100,000
ただいまのだや宇都宮店にて実機試聴可能!(11/8(日)まで)
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ここまで「サラウンドヘッドフォン」と申し上げておいて何ですが
今回ご紹介させていただくのはビクターから登場しました
「ワイヤレスシアターシステム」という製品です。
(とりあえずヘッドフォンには違いないんですけどね・・・)

店頭にてデモ機をご用意いたしましたので
その試聴インプレッションをお届けいたします。



XP-EXT1(demo20201104) (1)




















「ワイヤレス」シアターシステムということで通信には
Bluetoothを使用します。上の写真の左側の箱をレコーダーや
ゲーム機などとHDMIで接続して、そこからさらにTVへ
同じくHDMIで出力、というのが一般的な接続方法です。

この箱が音をいい塩梅に処理するプロセッサーになって
Bluetoothで音を伝送して映像作品やゲームなどを
周りを気にすることなく存分に楽しめるわけです。

ですがここまでならそんなに珍しい商品ではないのです。
ビクターがスゴいのは「ここから」です。

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Victorの新技術、EXOFIELD

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ワイヤレスなのにケーブルつないじゃいました!

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アプリの言うとおりにヘッドフォンしておとなしくします・・・。
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何をしているのかと言いますとこのヘッドフォン、
「内蔵されたマイクで ひとりひとりの音の伝わり方の特性を
正確に測定」する技術、「EXOFIELD」が付いておりまして
その時だけケーブルをつないで設定をする必要がございます。

そうです。
皆さんの耳に合わせて音を最適化してくれるんです!
今までも耳の形に合わせたオーダーメイドのイヤホンなどは
存在しましたがシアター向けのヘッドフォンで測定機能付き
というのは初めてでございます。

設定はアプリに従って進んでいくとヘッドフォンから
測定音が鳴り、ほどなくして音場の最適化が完了いたします。
(時間にして1分前後、環境によってもう少しかかる場合あり)

ひとえにサラウンドヘッドフォンと言ってもメーカーや
価格帯によっての差はもちろん、ご自身の耳に合わずに
満足のいく音が得られない場合も多々ございます。

そのリスクを最小限に抑え、作品の魅力を最大限に引き出す。
それを10万円という価格帯で実現したということは
映画ファンをはじめ映像作品に親しまれながら、
なかなか音を出せない環境の皆様にとって朗報と言えるでしょう。

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試聴開始!

XP-EXT1(demo20201104) (8)


















EXOFIELDの設定が完了したところで早速試聴!
まずはEXOFIELDやDolby Atmosのデモディスクで試聴…
してみたのですがいまひとつサラウンド感が薄い…?

どうやらマイク測定の時に周囲の音を拾ってしまっていたためか、
あるいはその時のヘッドフォンのつけ方が悪かったためか、
最適化がうまくいっていないようだったので再調整します。
(マニュアルでも何度か調整して一番効果の得られるものを選ぶ
ことを推奨しております。設定は複数保存できます)

すると物体が自分の周囲を回りこむように移動する音、
急接近しては後ろへ飛び去って行く音、雨や雷、風など
豊かな自然の音が臨場感あふれる形で耳に伝わってきます。

とは言えやはりデモディスクはやや誇張された音作りのもの。
実際の作品を観たときに違和感全開ではお話になりません。


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現役の映画監督最高峰の一人にして究極のリアリティの求道者、
クリストファー・ノーラン監督の「ダンケルク」で試聴してみます。

登場する戦艦や戦闘機まで「本物」を使用して撮影された戦争映画。
ドイツ軍に追い詰められた英・仏連合軍の撤退戦を描いた話で、
陸・海・空で起きる出来事それぞれに違う時間の尺を割り当て、
それらが交錯し物語が進むことで独自の映画体験を実現した作品。

実機で撮影された本物の音、生々しい演技、重苦しい空気。
それらがどこまで本物らしく聞こえるかがポイントです。

さて、試聴してみてまず驚いたのが「奥行き感」です。
映像に移りこむ人の足音や話し声、乗り物の動作音、そして海や空、
波や風の音がそれぞれあるべき場所に当たり前のように存在します。

例えばパイロットが戦闘機内で無線のやり取りをするシーン。
カメラは正面からパイロットを捉え、レシプロ機なので
手前側には回転するプロペラとエンジンがあります。
手前でうなりを上げるエンジンの音とその奥のパイロット、
戦闘機にぶつかっては突き抜けていく風。

オブジェクトの位置関係を明確に描き分け
それぞれの音が持つ確固たる説得力で、撤退戦の緊迫した
ダンケルクの空へと引き込んでゆきます。

シーンや作品によってスピーカーシステムでは得られない
臨場感もありそうです。
ちょっと嗜好をかえてゲームもやってみましょう。

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「Marvel's Spider-Man」は言わずと知れたアメコミヒーロー、
スパイダーマンとしてNYの街を飛び回り凶悪なヴィラン(悪役)と
戦うアクションゲーム。

直感的な操作で派手な戦闘アクションに街中をスイングしながら
駆け抜けていく爽快さ、ゲームオリジナルの完成度の高い脚本と
いった要素を高次元でまとめ上げた傑作です。
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参考記事:
シアターシステムで「ゲーム」を最大限に楽しむ【宇都宮店】
http://audio-nodaya.doorblog.jp/archives/5645918.html
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さて、スパイダーマンと言えばやっぱり「ウェブスイング」。
両腕から発射されるクモの糸(ウェブ)にぶら下がりブランコの
ようにスイングして高速で駆け抜けていく爽快感に
ビクターのヘッドフォンは応えてくれるのでしょうか!

ウェブスイングをはじめ自分が移動すれば風が生まれ
人々の声や車のクラクションなどの騒音は移動と反対方向へ
流れてゆきます。ここでもやはりその音の流れは
前に進めば後ろへ、自然で当たり前のように移動します。

音の移動だけでなくその距離感や位置、空気感といった
ところまで再現してその場にいる臨場感を高めてくれます。
街を歩けば親しげに話しかけてくる声がすぐそばに聞こえ
まさしく自分がNYの親愛なる隣人スパイダーマンになった
のだと錯覚してしまいます。

戦闘においては自他の位置関係がわかりやすく
本作のようなアクションはもちろん、FPSなど
シューティング系ゲームでの効果はより大きそうです。

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まとめ

XP-EXT1(demo20201104) (1)


















ここまでひと通り試聴してみて改めて感服するは
やはり音の自然さと空間表現の素晴らしさ。
映像としっかりリンクする位置関係と音の広がりは
作品の中の世界へ一歩、足を踏み込ませてくれます。

もちろんBlutooth通信という制約もあり超低域から高域
までのリッチな再生というところまでは望めません。
しかしそれを差し置いても音で感じる作品内の空気感
このヘッドフォンでないとなかなか味わえないでしょう。

そもそもこのヘッドフォンの形状や素材が身体に合わない、
というような場合を除けば高い精度で音場をマッチングして
くれるEXOFIELDは非常に心強い存在です。

ワイヤレスシアターシステムという新たな選択。
サラウンド体験の未来に、ひと足早く踏み込んでみませんか?
ただいま宇都宮店にて11月8日(日)までご試聴いただけます!
皆様のご来店心よりお待ち申し上げます。
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のだや宇都宮店
住所:栃木県宇都宮市松が峰1-2-3
電話:028-614-1454
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